茨木市
文化財愛護会
郷土民俗資料展
その年のテーマを決め、市域に残された様々な文化財を解説とともに展示しています。
なお、この資料展は茨木市教育月間行事として実施しています。
第42回郷土民俗資料展
2024.11.30(土)~12.1(日) 茨木市文化・子育て複合施設 おにクル 7階第3会議室+1階オープンスペース
今回の資料展は会場を文化財資料館からおにクルに変更し、フリースペースでの展示も実施しました。会場はやや狭くなりましたが、市民の方が立ち寄りやすく、目に付く幟や懐かしい昔の写真展示など、工夫の効果もあって来場者は去年から倍増しました。
また、「近代」をテーマにしたことで会員からの出品もあり、会員参加、実物展示という「民俗資料展」の本来の姿をわずかながら回復できました。
展示のテーマは、近代茨木の歴史のなかに「次なる茨木へ」を考えるヒントを探してみようということです。
おにクルのエントランスで三島地域の「懐かしの写真」を展示しました。ふらっと立ち寄られる方も多く、若い人たちも興味深そうに写真に見入っていました。懐かしい??
エントランスの展示は宣伝効果抜群。
幟も目立って、客寄せに威力を発揮しました。
幟はあちこちで大活躍
エントランス(フリースペース)の展示を見て7階まで上がってこられた方も・・・
高齢の方から若い方まで、年齢層はさまざまでした。
おにクルに遊びに来た小さいお子さんを連れた方も何組かおられました。おにクル効果ですねえ。
今回は近代がテーマということで、身近にある昔の思い出の品や
家に残された民具などを出品いただけました。
一斗桝・桝かき
手押し除草機
江州音頭の錫杖と練習帳
浪速少年院記念誌
梅桜の思い出
古い蓄音機とSPレコード
*パネル展示の内容は、詳しく紹介できるように「歴史の広場」に掲載します。
第41回郷土民俗資料展
2023.12.1(金)~3(日)、茨木市文化財資料館の2階研修室にて開催
来年、令和6年は茨木市文化財愛護会が50周年を迎えます。設立から50年、
人間の50歳は「知命」ともいいます。自分の「天命」を知るというのですが、愛護会に与えられた役割とはどんなものなのでしょうか。
この会の成り立ちにはじまり、活動の軌跡をたどり、会の発展につくした会員の足跡を振り返ることで、これからの文化財愛護会のあり方を考えるヒントにしたいと考えました。
展示は大きく分けて、①愛護会50年の歩み年表 ②見学会・講演会など活動紹介 ③会員の足跡 としました。
来場者数は前回より少なめでしたが、会員の方も多く来られて、案内人と思い出話をして帰られる方があり、アットホームな会場でした。
お花や祝詞もいただき、あたたく盛り上げていただきました。
①愛護会50年の歩み年表
茨木市の誕生(昭和23年)から愛護会結成までと愛護会結成から現在(50年)までを2枚のパネルに分け、愛護会の歩みが茨木市や文化財行政の流れの中で見れるようにしました。
②見学会・講演会など活動紹介
史跡見学会やぶらり見学会、講演会やバスツアーを一覧にし、行事の写真をたくさん掲示しました。写真を指さしながら、思い出深そうに見入る方もおられました。
③会員の足跡
会の発展につくされた方々の業績を紹介しました。梶洸、藤波大超、免山篤(以上敬称略)の3人を1枚づつのパネルにまとめ、会長として尽力された方、節目節目に活躍された会員も紹介しました。
ほかにも会の運営を支えてこられた多くの会員の方々がおられます。取り上げられなかったことを記してお詫びいたします。
このほかに、周年誌や会報、会員が編集に携わった『わがまち茨木』の実物展示をしました。また、史跡見学会、ぶらり見学会などのビデオを上映しました。
第40回郷土民俗資料展
2022.11.25(金)~27(日)、茨木市文化財資料館の2階研修室にて開催
確かな史実といえなくても、かつて茨木に暮らした人々の思いや息吹きを伝える場所もまた重要な史跡です。身近なところに隠れた史跡・忘れられた物語を紹介しようと「茨木のかくれた史跡」をテーマとしました。
今まで紹介されてこなかった史跡を中心に、江戸時代の人々に読まれた旅行書や怪談話などからも、茨木にかかわる話を拾いあげています。さらに、題材となった話がどの地域のものか分かるように、市内地図に落とし込みました。
その話の場所はここ
場所がわかる地図 ⇒
デジタル紙芝居上演
西河原村に伝わる伝承は、スライドを用い絵解きをまじえた説き語りを行いました。
7枚のパネルに
①鎌足伝説
・阿武山の光石
・安威の大織堂
・鎌足さんの胴ぶるい
②岩本山伝説
二魂坊の火
③神社の森の一つ橋
④小栗判官道
⑤北川水路界隈の物語
⑥室氏先祀碑
白鬚大明神碑
⑦鼠茶屋
奇譚のあれこれ
12の史跡を紹介しました。
民俗資料展研究発表会
2022.12. 6(火) クリエイトセンター302号室にて開催
民俗資料展にパネル発表した会員の研究発表会
パネル発表だけでは伝えきれないことを会員に語る時間になりました。
新名神高速道路の開通で大きく変わった茨木北部。
この話の場所はどこだったんですか?
取材に行って、ここだ! と教えてもらいました。
西国街道っていうのも、ずっと同じ場所じゃなかった。それがわかる手がかりがこの忘れられた石碑です。
「小栗判官」の物語は元々説経節の創作なんだけれど、
創作が人の心を動かしたら史跡になる。
歴史は面白い。
水路も歴史をたずねたら、
今に活きている「史跡」なんです。
第39回郷土民俗資料展
2019.11.22~24の三日間、茨木市文化財資料館の2階研修室で開催されました。
縁起は寺社の由緒とその霊験を語ります。どの縁起にも日常にはありえないような事柄が書かれています。しかし非日常の世界を語っているからこそ、庶民の日常の苦しみや日々の願をうけとめることができるのでしょう。
一方で縁起は、「縁起を担ぐ」「縁起が良い」など、私たちの普段の生活のなかで何気なく使われる身近な言葉でもあります。非日常と日常の境界を融通無碍(ゆうずうむげ)に行き来できるのが縁起の世界ともいえます。
茨木市域の縁起といえば『総持寺縁起絵巻』が有名ですが、この展示では今まであまり取り上げられることのなかった縁起を、市民の皆様に知ってもらうことを目指しています。
『紫雲山福満寺縁起』パネル解説
*画像をクリックしていただくと紙芝居の動画がご覧になれます
『賀峰山忍頂寺縁起』『恵美須神之縁起』全文解説と実物展示
五つのテーマを選び、それぞれの縁起やその背景をパネルで解説するとともに縁起の実物を展示しました。
①恵美須神之縁起(茨木神社)と市定
②大門寺縁起と御開帳
③忍頂寺縁起と七坂七不思議
④大織冠堂縁起と大念寺釈迦堂
⑤福満寺縁起と薬師堂(西河原)
展示期間中
・『福満寺縁起と薬師堂』のデジタル紙芝居を随時、上演しました
・会員の調査活動の成果を、同時に展示しました。
「三宅井於神社と算額(実物展示)」
「佐和良義神社の祭神の変遷と元宮」